2021年8月2日月曜日

易学館だよりメルマガ版 2021・8・2(Mー3)

 易学館だよりメルマガ版】 2021年8月号(Ⅿ-3)

                             易学館 老園卓昌

 

 易学館で発行している月刊の『易学館だより』の発行が7月号で、第250

 を迎えました。これも読者の方々のお蔭で、大変に感謝を致しております。

 誠に有り難うございました。今後も易学と実占に精進をして行こうと思って

 おります。  ※年間購読料 ¥2000(送料込み)

 

 

 

 易学館 生徒募集中

 

 易学館では、占業として周易を学びプロフェッショナルを目指す方を募集しております。
 
 勿論、初心者の方も大歓迎しております。

 

 過去に周易を学んだ方は、それを土台として、経験に合ったクラスに入学をして頂けます。

 

  ◎初等科
 ◎基礎科(小成八卦)
 ◎研究科(大成卦)
 ◎専科(爻辞)

 の四つのコースが有ります。
 
 それ以外に『占断』だけを対象とした
 ◎実占科
 ◎中筮実占科
 が有ります。

 

 特に《専科》は、爻辞を深く探究し、職業(占業)を目指す方の指針として実占に用いられるよう説いております。
 
 

 初心者の方は《初等科》からが、周易をよく理解できます。

 

 プロとして、悩める人を導ける【易者】を目指してみませんか。

 

 ☆ ご連絡は
   易学館 老園卓昌
     ℡ 03ー3823ー6050

 

 ☆ メールでも受け付けております。

 

  尚、易学館では運命鑑定行っています。遠方の方は電話鑑定も受け

    付けております。

 

 

 

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                   偶然知(3)

        

                 老園卓昌 

 

前号(6月号)の続き

 

 この個人の世界は、近世の自我の確立から段々と強く大きくなってきて、現

 

代では社会性をもつ一般論や、広くは常識を越えようとしています。天や神が

 

支配しているという古典的宇宙論から、十八世紀後半に入り人間が社会を構成

 

しているという見方が形成されそれを通り過ぎ、現代では個人の生き方として

 

の主張という個の尊重へとまで到っています。

 

 

 この個の世界を予言していくには、法則上の占い方では一般論となってしま

 

い、個々の特徴ある、ダイナミックでまたその個性ある深さへと到達する占断

 

はできません。その時にこそ偶然を用いた、法則はあるけれどもそれを越えた

 

判断が、個の表現として生きてきます。偶然こそが論理や社会を越えた個人の

 

深淵への予言へと入っていくことができます。

 

 

 易占家は種々多様な占的をもって占断をしますが、問占者個人における占断

 

は最も多く、その問題の持つ個別性は様々です。同じ職場であっても、問占者

 

の立場の違いで全く視点が異なってきます。その個体差における判断は、個に

 

直接的にぶつかっていける偶然を用いた判断が、とても優れた占法といえます。

 

明治の易聖、高島呑象翁が〈爻辞占〉といわれる爻辞を主体的にした判断を用

 

いたのは、江戸から明治に移り四姓制度(士農工商)が終わることにより、職業

 

選択の自由な社会となった時に合った占法です。それ以前における固定的な階

 

級社会で用いられた新井白蛾の、大成卦を主にした判断(略筮法)に対し、社会

 

階層を越えて個人への判断へと入っていった占法といえます。それは大成卦よ

 

りも爻辞の方が、偶然性としての多用な言葉が繋()けられているからです。

 

大成卦は爻辞よりも、宇宙的であったり社会的であったりする論理性や法則が

 

強く記されています。爻辞は大成卦内の六爻の時間ですが、とても偶発性の強

 

い内容です。大成卦を社会とすると、爻辞の六爻は個人的、個別的な内容や表

 

現といえます。したがい爻辞の方が大成卦より偶然性は、とても強いといえま

 

すし、個々の又は個人の判断には適応性や適格性があります。

 

 

 もう少し踏み込んで爻辞をみますと、爻辞よりもそれに付している〈小象伝〉

 

の方がもっと偶然や個人性が強く繋けられています。爻辞は徳論という道徳性

 

や社会性が残されていますが、その現実的で選択的な解説である小象伝は、と

 

ても現象的で徳という倫理観を用いていないものが多く、最も個人的な現象を

 

繋けております。徳で美化せず、悪いものは悪いといっております。これは大

 

成卦の彖辞という易の社会性、道徳性のある原文から最も遠い処にあり、基本

 

論よりもそこから起こるであろう偶然が象徴的に記されています。したがい孔

 

子作の「十翼」という解説の一つとなっていますが、易経の中では最も偶然性

 

の強い言葉といえます。小象伝の理解は個々の現実的に起こる事を最も現象的、

 

又はそれを土台にして暗喩的に記されています。

 

 

 偶然は、論理を積み重ねたり反復しても理解へは到達しません。偶然の偶は

 

「あう」意味です。卦を得るという偶然の行為をもってしてこそ個々の人々の、

 

それぞれの個別の宇宙観や起こる出来事を予言としてとらえることができます。

 

 

 そして予言としての偶然は、事物では最も大切な事を、人の運勢ではその人

 

の最も重要な事を示してくれます。偶然をスポーツで譬えますと練習ではなく

 

て試合です。試合は相手が自分と同等の実力かそれ以上の場合は、自分の欠点

 

がさらけ出てきます。勝負という偶然であってもその実力の実体ははっきりと

 

表れてきます。

 

 

 易の得卦も真摯に易に向き合う事によって、偶然ではあっても予言としての 

 

本質やその長所またそれ以上に欠点がハッキリと出ることにより、現在の考え

 

方を深く大きく批判をすることができます。

       

                      (つづく)

     

 

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◎ 易占竜

 

    《コロナ禍の地の利でメダル多く取り》オリパラ輪

 

    《エアコンが命の綱となる暑さ》

 

    《卦と爻が予言と示す合理性》

 

 

 

 

 

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◎『卦と爻の構造』、『陰陽文・三才文・四象文の構造』、『難卦鑑定術』、 

 

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  ◎『逆読みの技法』や『霊崇占』、また『的占象意』など実占的な解釈法。

 

 

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         巽為風】(コラム)

 

 

 易経の中で困難や病苦の代表的な卦は坎為水(☵☵)です。その構造が現状のコロ

 

ナ禍を表している様な構成となっています。

 

 卦の基本である彖辞(たんじ)は『孚(まこと)有り』で正面からこの問題を捉えなければ

 

いけないと云っております。誤魔化したり逃げたりしてはいけません。データの解析は客

 

観的に行い、私情を挟まない事です。

 

 

 爻辞の初爻から上爻への六つの時間は、そぜぞれの対処の仕方が記されています。初爻

 

は『坎を習(かさ)ねる』で、感染の始まりにあたり、甘く観ることで広がっていきます。

 

二爻は『求めて小しく得る』で、対処はしますが抑えきることが出来ません。三爻は『来

 

るも之(ゆ)くも坎坎たり』で、状態が悪くなり、非常事態宣言やロックアウトです。四爻

 

は『約を納(い)るるに牖(まど)よりす』で、これは君子が牖の外から見舞う意味で、入院

 

患者が増しますがワクチン接種が始まります。「約」(倹約や質素)なので行動は制限されま

 

す。五爻に至って『既(すで)に平らかに祗(いた)らば、咎なし』で、やっと治まる兆しが

 

見えてきます。上爻は『凶なること三歳なる也』で、これは対処を怠ると社会に長い間の

 

悪影響があると云う意味です。それには四爻と五爻の時の決断が大切です。

 

 

 易経は古代の文献であっても、この様に的確な対処法を示しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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