2013年10月31日木曜日

負けも勝ち 陰陽の理

 大相撲九州場所が始ります。外国人力士も多く、国技とはいえ国際色豊かな力士の顔ぶれとなっています。また近年力士が大形化しているようです。
 
 しかし怪我による力士の休場も多いようです。先場所で引退した大関も膝の怪我が原因だったようです。どうも原因は稽古の方法のようです。

 スポーツドクターや診療所の先生などの意見を総合しますと、ウェイトトレーニングの量が増している反面、従来の土俵上での砂にまみれる稽古や、四股、鉄砲、股割りなどが減っているのがその原因のようだとのことです。

 ウェイトトレーニングは、外見上立派な体を作り上げますが、筋肉の質は堅く柔軟性に欠け、かえって衝撃には弱いようです。これは以前からボディービルダーの外見的な筋肉とプロレスラーの柔軟性のある筋肉の違いといわれています。

 従ってドクターの意見は、ウェイトトレーニングはあくまでも基礎的なものであり、従来の稽古をしっかりやらなければ怪我が増してしまうということです。
 
 また、才能のある若い力士程、強い相手には一時期は正攻法で負けることも必要です。負けるのは受身で、それも学ばないと負けた時の怪我が防げません。

 勝つときは体重が相手にかかりますが、負けるときは相手の体重が自分の腰や膝にかかり大きな負担となります。これらに耐える下半身を早い時期に鍛えておくことでしょう。

 周易的に陰陽で云いますと陽の勝つだけでなく、陰の負けに対処するのも本当に強くなるには大切です。

 
 これは易を活用する世界でも同様で、陽に当る易の理論ばかりいくら武装しても、陰の社会と対峙する易占という実占を行わない限り周易の本当の体得にはなりません。

 周易の学習の段階で云いますと、陽は六十四の大成卦やその爻辞のドラマチックな変化にとんだ勉強ですが、陰は小成八卦の地道に理解をしていく基礎象意といえます。

 この漢易的な要素の強い基礎象意を応用できないと実占での偶卦(偶然に出現する卦)に対応出来ません。その方法は日頃から繰り返し象意の基本を理解し直しておくことでしょう。

 これらを剛柔でいえば、剛の易の哲理や本の内容ばかり学んで知を増しても、柔という社会に活かす基礎象意の占断の力を付けなければ、却って頭が段々固くなり心に頑固という治り難い怪我をしているようなものになってしまいます。

 相撲も周易も陽の華やかさは後にして、まずは陰の土台をしっかり築いてから、大きな舞台へと登場すると世間に受け入れられ、お客さんからの喝采を浴びることとなるでしょう。

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2013年7月10日水曜日

野球と易

野球と易
 
 今年もプロ野球は話題が豊富です。大リーグで日本選手の活躍も連日紙面を賑わしています。そこで野球を易の象意として考えてみたいと思います。
 
 まずゲームに攻撃と守備があります。これは陰陽でしょう。
 
 攻撃の打順の特徴を小成卦に当てはめますと一番は出塁して敵の中に入りますので(☴)です。
 
 二番はバントで自分を犠牲にしても走者を進めようとしますので(☷)でしょう。
 
 三番は強打者を置きますので(☳)です。
 
 四番はチームの花形で強打と共にアベレージも要求されるので(☲)と(☰)を兼ね備えていなければなりません。

 五番は確実性を求められるので(☰)でしょう。

 六番から八番は守備要員の人が多く(☶)の守り中心といえます。

 三振も多いが時々長打もあれば(☱)にあたります。毀折と実りです。

 九番はピッチャーですから(☷)と(☶)で打てなくても仕方がないでしょう。

 次に守備を考えますと、投手と捕手は(☰)と(☷)でしょう。特に捕手は女房役と言われますし現代野球では頭脳の要です。
 
 一塁や三塁はラインを守るので(☶)ですが、二塁やショートは、いろいろな動きをしますので(☳)や(☴)にあたるでしょう。

 外野は全般に(☶)ですが、草野球の八番ライトなどは力が弱く、(☱)なのかもしれません。
 
 ではゲームの用語を見ていきますとホームランなどは乾為天(☰☰)の五爻の飛龍にあたり満塁ホームランと言いたいところです。上爻はホームラン性のファウルかもしれません。

 二塁打や三塁打で攻撃をしている時は雷天大荘(☳☰)です。

 盗塁は足で塁を盗みますので水雷屯(☵☳)成功した時は卦を交易させて雷水解(☳☵)となるでしょう。
 
 ダブルスチールは坎為水(☵☵)と言えるかもしれません。失敗は水山蹇(☵☶)です。
 
 ダブルプレーは重卦の艮為山(☶☶)、デッドボールは地火明夷(☷☲)です。

 守備では、ファインプレーは山火賁(☶☲)、完封試合は乾為天(☰☰)、好リリーフは艮為山(☶☶)、ノックアウトで投手の交代は、兌為沢(☱☱)の毀折かもしれません。

 大事な場面でのエラーは沢天夬(☱☰)でしょう。また好カードの試合は観客が多く沢地萃(☱☷)で五爻と四爻が拮抗し、特に四爻の力量が増している方が面白い試合となります。

 大逆転は沢風大過(☱☴)で、抗議で試合が中断するのはまさに天水訟(☰☵)です。

 シーズン終了後のトレードは巽為風(☴☴)や離為火(☲☲)と言えます。
 
 以前に東京六大学で、始めて女性投手が投げ合ったのは天風姤(☰☴)の様です。
 
 野球を例にとりましたが、事象から得卦する実力がつきますと卦に慣れますし、実占において得卦後に「筮前の審事」のもつ社会性と卦の関係を深く読めるようになっていきます。そうすることによって占断がとてもリアリティをもってきます。


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2013年6月1日土曜日

筮具の話

 易占を行うには筮具が必要です。易に熟達をしてきますと時には筮具を用いずに「無筮立卦」なども行いますが、それはさておきまして基本的な筮具の紹介をいたします。
 
 まずどの様なものが必要かといいますと、筮竹、筮筒、算木、掛扐器(けろくき)などです。
 
 「筮竹」から説明をしていきますと、長さは尺五(四五㎝)、尺三(四〇㎝)、尺二(三五㎝)の三種類が一般的です。(四は不吉な数なので用いられていません) 材質は竹で長いもの程太く作られており、手元の部分が少し細く削ってあります。これは捌(さば)いたときに扇状に広がるようになる為です。
 良質なものは煤竹(すすだけ)を用いますが現在ではなかなか入手困難で、煤竹風の塗装がしてあったりします。また塗装をしていない青竹といわれる竹の地(じ)のものもあります。
 明治の易聖、高島呑象翁などは旅行用に尺二よりもっと短いものを作らせたようです。またその筮竹を入れる筮竹袋は錦の布地などがよく使われているようです。
 
 「筮筒」は筮竹を立てる筒で最近は輸入材が主ですが、金属や陶製のものもあり筮竹の尺五に合う大きさが一般的で尺三、尺二にあう小ぶりの筮筒もあります。側面に竜などの彫られたものもあります。筮竹を経てるだけでなく、筮捌きの最初の一本にあたる太極も立てます。
 
 卦を伏す「算木」は大きさに決まりは有りませんが一つ規準が有ります。六本を合わせると正方形となり地を表しています。陰爻を表す中央の赤い部分は、一本の算木の六分の一となっています。材質は堅木を用いており、捌くときに強めに合わせるとパチッという音がしてそれが魔除けとなります。高級なものは材質に紫檀や黒檀が使われ、陰爻を示す部分などに螺鈿を埋め込んであったりするものもあります。また両端に小成八卦の文字が彫られているものは中筮法にも使用できます。袱紗などを算木の下に敷くのも良いでしょう。
 
 「掛扐器」は筮竹を捌いたときに置く道具で、本来は左手の指に筮竹を挟んだものを扐といい、それを掛けたので掛扐器といいます。二ヶ所掛ける処のあるものは略筮用で略筮法や三変筮法に用い、三ヶ所掛ける処のあるものは古い筮法も出来る本筮用です。共に筮筒(太極を立てる)が無くても立卦できるようになっています。
 
 その他には、これらの筮具を簡略化した「八面賽」(サイコロ)があります。八面賽二個と六面賽一個で一セットです。材質は練り物、牛角、象牙などがあり八面賽の文字は一つの小成卦の文字の反対の面は裏卦(反対のマーク)になっています。(乾☰の裏は坤☷、震☳の裏は巽☴)三つの賽を一遍に投げますと、求める得卦得爻が一度に出ます。
 但し筮竹を用いるように下卦を得てから、上卦へ移る時間の変化は味わえません。初歩の方ほど筮竹での得卦をお薦めします。
 
 さあ、あなたも周易を学んで立卦をしてみませんか。

2013年4月26日金曜日

卦からの実占象意

周易教室研究科で沢地萃〔☱☷〕を伝授いたしましたが、
そこで占断において基礎的ですが重要な観卦方があります。

萃卦の基本象意は、聚(あつ)まるという意味です。
会社組織や団体と問占者本人の関係を占ったときに
この卦が出現するときは答えやすいのですが、

個人の問題や内面を占った時は、どの様に答えればよいかで、
対象が集団ではない場合の答えです。

それは、その人が広く学んだり、多くの人が集う所へ出向き
客観的な思考方法を身に付けていくことです。

またその質においては、沢地萃は祖先を尊ぶ卦なので、
正統や王道また本質などを求めたり大切にして、
小技(こわざ)を使ったり、邪道で安易な方法を用いないことです。

このように実占においては、基本的な卦の象意とは異なったものに、
得卦された場合の判断方を日頃、象意として学んでおくことが、
いろいろな占的に答えられる実力となってきます。

卦は偶然を以て選択しますので、「筮前の審事」やそこから絞られた「占的」と
連動したものが出現するとは限りません。

日頃から卦意と反対の占的や異なった占的のときの、
判断方を鍛えて置く必要があります。

易学館では、このような実占象意を基本とは別に
教授しております。

星占いなどの命式系から、周易など卜占(ぼくせん)へ入った方は、
占筮などの偶然を用いないので、セオリー外の応用を苦手として、
「卜」の世界から離れていってしまう人も多くいます。

実占判断における社会性・現実性の幅広いテクニックを早い時期に、
学んで豊かな判断方を身に付けて頂きたいと思います。

易学館周易教室 生徒募集中 〔随時入学可〕 手相教室も募集中
尚、開運運命鑑定も行っています。

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2013年4月15日月曜日

手相教室を開催

易学館では5月より手相教室が始ります。

手相は運命学の中でも基本的な学問です。他の占法が主であっても一度は学んで置く価値がある占法です。

手の形態からの性格などから始まり、丘(手の盛りあがった空間的な部分)や紋線など、まず全体を学びます。
それが終わりますと、本格的に各丘や各紋線などを深く掘り下げて、勉強していきます。

その間に実占鑑定法を挟んでいきます。
指や爪の占断法とそれらから判断できる重要な病占のテクニックも伝授いたします。

それらが理解できるようになりますと、手の中に大きなその人の宇宙が存在することが解ってきます。

手相が示す構造的な世界を、楽しんで見ませんか。

尚、周易教室も生徒募集中 (随時入学可)

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2013年3月25日月曜日

【易学館だより】 発刊150号

易学館で毎月発行している機関紙【易学館だより】が第150号を迎えることが出来ました。
これも購読されている方々の御蔭と感謝いたしております。

実占に役立つ易論と、それらを応用した実占例を主に掲載してまいりました。
「陰と陽」の再考から始まり、各種筮法の定義とその理解、占法の歴史的な意義またそれらに対する批判、易学に対する易占学の価値、四徳の実占としての理解、その他、

初歩の方には多少難解であったかも知れませんが、周易に対して多様な角度から論評させていただきました。
何れ小冊に纏めて出版をしようと思っております。

易占の存在は社会と相関関係にありますので、社会の進歩と共に周易も日々進歩しております。
象意の多様性であったり、語釈の現代性は常に求められます。
またお客様個人の深さや豊かさも、時代と共に複雑化していきます。それらに易占家は答えていかなければなりません。

その最前線を筆の先に表し、皆さんに伝えたく論じてまいりました。
これからも現代と周易という基本的なテーマに則り、易学と実占学を占断という実用を以って研鑽していきたいと思っています。
また多くの方々に周易の深さと占断の実用性を知って頂きたく思っております。

易学館では周易を学びたい方を募集しております。 〔随時入学〕
解り易い初歩から、プロまでのコースがあります。

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2013年3月13日水曜日

手相教室・家相教室 生徒募集中

易学館では、周易教室が主ですが手相教室家相教室も催しております。

周易は卜(ぼく)学で、純粋予言ですが、手相と家相は相学で形あるものから予言をしていきます。
卜は偶然性を用いますが、相は固定したものから未来を予言します。形態の有るものは予言と共に過去がよくわかります。

手相はその際たるもので過去の生き方や病気がよく表れます。家相は建造物の気の流れをみてそこは住む人の未来を予測します。また土地も影響があります。

物理的なものからの予言を楽しんでみませんか。

易学館では四月からの手相教室と家相教室の生徒を募集しております。

周易教室は随時入学です。


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2013年3月1日金曜日

王義之と高島易

東京国立博物館で開催されている、書聖・王義之展を鑑賞してきました。

晋の書家、王義之(321-379)は書が記号であったのを筆や墨の発達で始めてデザイン化し、字に美しくしさを与えた人です。

本物は唐の太宗皇帝が自分の墓へ持ていってしまいましたが、多くの篆刻などでその美しさが伝えられております。

彼以前の書から始まり、展示の後半では最大傑作といわれ、〈永和九年〉で始る『蘭享序』の多くの篆刻や模倣が展示され、いまは無き真筆のイメージが頭の中に沸いてきました。

もう一つ強く思いましたのは、彼の書は一字一字が独立して美しいことです。生前に膨大な手紙を書いたようですが、とくに行書は全体が類型的な美しさではなく、一字ごとに美しさが輝いています。彼以前のものは全体が一つの型の美しさで書かれている感じです。                

この王義之の書を易の占法で言いますと、高島呑象の爻辞占といえます。彼以前のそれまでの判断方は、「大成卦」という大きな観かたが中心でしたので、問占者をまず階層的に判断をしてから予言を展開していきました。                                             
高島呑象は、大成卦を時間的に細分化した「爻辞」に直接入り込み、階層より個人の問題として予言を捉えました。それだけに判断が個別化して深くなって行きます。王義之の書いた字の一つ一つの美しさと、高島呑象の問占者に対する、階層的でない個別の判断が大変に類似しています。

階層を超えた個々の美しさというのは、とても現代的です。王義之の書が現代に於いても人気が衰えないのを肌で感じました。それと同時に高島易の持つ魅力も再認識した次第です。

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  易学館周易教室、生徒募集中

2013年2月23日土曜日

易占で解る未来の立体構造

易占を行うと、三つの事が解ります。  
一つは、予言としての現象です。二つ目はその問題の持つ本質や根元です。三つ目は、それらに対する姿勢であったり精神(心構え)です。

一は、とりあえず一番知りたいことです。何が起こるかです。但し対処法もあります。
二は、その問題の根本で、起こる現象の奥にある事です。これが解らないと同じ失敗を何度も繰り返します。職能を研かないと、転職を繰り返すような事です。
三は、考え方で倫理や道徳が含まれている、精神的な答えです。

専門的に云いますと、一つの卦の中の、一は彖伝(たんでん)で、二は彖辞(たんじ)で、三は大象伝(だいしょうでん)です。 《天・地・人(じん)》という構成で、三才構造といいます。問いかけられた事が、現象・本質・精神と立体的に理解できます。
そしてそれよりもっと深く、爻辞(こうじ)という卦の中を六つに分けた時間の一つが出現して、もっと詳細に答えてくれます。

易占の答えは、立体構造とその空間で出来上がっています。問いかけた未来を三次元やそれ以上の次元で答えてくれます。

このような素晴らしい機能のある周易を、是非学んでいただきたいと思います。
易学徒を目指す方を、易学館では募集しております。年齢性別は問いません。


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2013年2月22日金曜日

易学館 周易教室 受講生募集中

周易を学びたい方、易学館では廉価な授業料で、易の哲理と社会に活かす占断を、深くたっぷり学べます。 
学問好きの方も、占断を好む方も、深遠で楽しい時間が過ごせます。
そして個人の問題から社会全般、宇宙にいたるまであらゆる予言が可能と成ってきます。 
筮竹で未来の時間へ飛翔してみませんか!
卦を立てる偶然から必然を超えた未来を知ることは、機械化された現代人の生活には大きなインスピレーションを与えることと思います。 
是非、受講をお待ちしています。

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2013年2月19日火曜日

易とジャズ

 《易占》と《jazz》は、とても似ています。易占は易経という古典を用います。問題を伺ってから易の卦を立てますが、その出た卦をそのまま伝えても中(あた)りません。その卦をベースにその問題に適した答えを創造していき、そこで始めて現代の活きた占断と成ります。ジャズも美しいテーマやコード進行は有りますが、それを土台にした演奏者のアドリブ(即興演奏)が真骨頂でその高度なテクニックがあってこそ楽しめます。共に基本は有りますがそれを現在(現代)に活かす力量が求められます。また筮竹で得た卦は偶然ですしアドリブも偶然です。その点で易の読卦力とジャズのアドイブは同様といえます。      
 易学館では伝統的な古典の解釈だけでなく、現代の活き活きとしたアドリブのような新鮮な易学を学んで頂ければと思い、日頃の授業を開催しております。                                                   易占竜 《旧いけど、泉のような新鮮さ》 《マイルスもコルトレーンも易経だ》
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周易の学び方


《周易の学び方》は、1、易の概略 2、小成卦 3、大成卦 、4爻辞 が基本的な順序です。                                                               1、は易の歴史的背景や基本的占法です。この時に筮法(筮竹の捌き方)も学びます。
 2、は八卦といわれる八つの小成卦で、易の土台を成す基本象意です。
 3、は小成卦を二つ重ねた卦で大成卦といい六十四卦あり周易の壮大な宇宙観が味わえます。
 4、は大成卦の中が六つの時間て構成されている、それぞれの時に起こる現象で最も具体的な    予言となります。

  以上は周易の学び方ですが、実際に占う実占判断は、1の終わり頃から行ってさし使えあり    ません。実占は早い時期から行い、周易の予言の楽しさと驚きを味わうことが、易という学問
  を楽しくしまた実用化もします。易は占断として使わないと活きた本当の意味が解りません。5   番目の最後に実占を置かなかったことはこの事です。
                                              

  易学館では易学と実占学(判断法)を併行して教授しております。易の哲理で社会や問題を知   り、 それと共に驚異的な予言の面白さを身に付け活用できるようになりませんか。




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2013年2月8日金曜日

易学館 受講生募集

易学館では受講生を募集しております
 周易(易経)を占いとして学びたい方だけでなく、易経を中国の古典の角度から教養として学びたい方も歓迎しております。
 易経は本来は帝王学として指導者が学ぶものといわれてきました。しかし現代では、そのリーダーになる人達を選挙で一般市民が選びます。したがって我々一人一人も大きな物事や社会全体を考える指導者の片鱗が必要となってきます。その現実的な処世方が最も合理的で簡潔に記されているのが易経です。未来に向けて悩んだ時の易占としてだけでなく、いろいろな事象を巨視的に見てその理解の礎となり、それでいて現実的な思考や進む方向を六十四卦(六十四の考え方)として学ぶことができます。
 易経が中国古典の最高峰と言われる所以は、この六十四卦(か)の中に古代の諸子百家と云われる多くの思想がエキスとして詰まっているからです。したがい易経は一つの思想書ではありません。易を学ぶことで多くの考え方が学べ応用できます。それは人としての豊かさにも繋がります。またその時々に合った考え方の選択ができるようになります。(現象学に近いところもあります。)
 周易を占断とし処世方として、また教養としての人格形成として、どちらも実用的に学んでみませんか。
 易学館では周易を、初等科から伝統的な筮竹の使用方法を含め、解り易く教授いたしております。年齢性別を問いません。
未来の自分や社会を覗いて見ませんか?
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2013年1月31日木曜日

猪口の中の禅者

 生活雑貨を買いにフト入った100円ショップ。奥に酒器が置いてあり、少しムラのある辰砂(あか)の徳利がありました。気に入った色だったので店の籠に入れ、盃も一つと思い二、三選んでいますとなんとビックリ、同じ辰砂の少し大きめの猪口の、底の色むらが禅画でよく描かれる「寒山拾得」の拾得が座っている姿です。トレードマークの箒も持っていつものザンバラ髪です。拾得は唐代の禅僧で寒山や豊干(ぶかん)と共に「寒山詩」のなかの作者の一人で、隠者です。安価な盃の中に禅僧という高潔な人物、まさに陰陽です。
 「寒山詩」は三人の詩が編集されているので、「三隠詩」とも言われています。当時の世俗や官僚に伴う出世欲などを禅僧の角度から批判した詩です。悟った人や禅僧で中央に出ない人物を隠者といいますが、見方によれば一般庶民も隠者です。社会の表に出ず自分の暮らしを守り、周りの人とささやかな関係を作り暮らしていきます。しかし隠者の方が案外上層を客観的に見ることができます。一見上から下を見たほうが好く見えるように思いますが、実際は下から上を見たほうが、事の裏表は好く見えたりします。残念ですが社会の歪なども上より下の庶民に皺寄せがきます。人も前から見るより後ろから見たほうが、暮らし方の活力や自信が見てとれます。少し易的な見方になりますが、陽が陰を理解するより、陰が陽を理解するほうが理解が深いともいえます。立場が低いからといって世間の理解が浅いとは限らず、地位が高いからといって物事や世間がよく解るとは限りません。政済界と庶民の関係も、世間の風の冷たさは庶民の方がよく知っています。唐の隠者が世俗を批判したように、庶民も上にいる政治家や官僚を批判し、低いところからの物言いこそが却って現実に合った未来を描けるのではないかと思います。
 周易も、思想としての高い所からの理解と、占断としての実生活での身近な筮竹の応用の、両面の陰陽で始めて本当の深遠さが解ります。隠者と世俗、庶民と政財界や官僚の関係を陰陽の角度から考えてみました。そこで一句
  〈今の世を盃の中、拾得何思う〉                                                                                            


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2013年1月29日火曜日

易学館のホームページへどうぞ

易学館のホームページができました。アクセスして下さい。                       混迷の世の中にこそ、周易という大宇宙からの天の啓示としての予言は、必要かと思います。  易の実占を学んで、物事の道理がわかる易学と処世方としての日常に用いられる易占学を身に付けて、未来の自分自身や社会に役立ててみませんか。                          易学館では生徒さんを募集しております。詳細はホームページで。

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2013年1月25日金曜日

易と恐怖映画

   周易の表現力を広げるには、いろいろなものを六十四卦に当てはめて考えてみると象意が豊かになるだけでなく、実占での勘もさえてきます。
   先日深夜にテレビで恐怖映画を観ました。「ハニンバル」です。「羊たちの沈黙」の続編で怪優アンソニー・ホプキンスのレクター博士役は残酷で狂気に迫るものがあります。名演技といえるでしょう。観終わってから恐怖映画やミステリーを、象意として六十四卦で示すとどのようになるかと考えてみました。
   まずこの種の映画には恐怖は勿論のこと、残酷・死・犯罪・殺人・危機や危険などが主にテーマです。そのような卦を六十四卦から引き出しますと、死体を背負う地水師(☷☵)、危険が迫る天沢履(☰☱)、墓場の象意は地山謙(☷☶)と艮為山(☶☶)、毒を飲まされる山風蠱(☶☴)や沢水困 ( ☱☵)、高所から突き落とされる山地剥(☶☷)、眼を突かれる地火明夷(☷☲)、刃物沙汰になる兌為沢(☱☱)、監禁は火雷噬嗑(☲☳)、自然災害の恐怖は天雷无妄(☰☳)や沢天夬(☱☰)です。焼死体は離為火(☲☲)といえます。坎為水(☵☵)などはこれらの象意に複数絡みます。
  では作品を当てはめてみましょう。「ハニンバル」は毒を飲ましたり、人を中吊りにして殺したり、頭蓋骨を剥がし脳を剥き出しにしますので、山風蠱・山地剥・兌為沢(兌は刃物で切開、手術)などが当てはまります。ヒッチコックの「鳥」は天雷无妄で「サイコ」は兌為沢です。「ドラキュラ」は吸血鬼なので坎為水(坎は血液)といえます。また血を吸う形は沢水困(沢の兌は口)ともいえます。ゾンビ系の映画は墓場から出てきますので地山謙と艮為地です。
  邦画をみてみますと、古くは「番町更屋敷」はお菊さんが井戸に突き落とされるので山地剥と地水師(地の下の水)といえます。「四谷怪談」のお岩さんは民谷伊右衛門に毒を飲まされるので山風蠱です。「牡丹灯篭」はお露の死霊が下女と一緒に墓場から新三郎の許へ通うので、坎為水や浮遊霊の巽為風(☴☴)といえるでしょう。
   多くの占断に臨むには、豊かな卦の象意を理解することが必要です。有るもの無いものを含めて多様なものに六十四卦を当てはめて読卦力を付けて行きましょう。